March 06, 2013

インド訪問記その1

2月26日から3月6日まで、熊本県は天草のNPO法人「インドに幼稚園を作る会」に同行しインドに行ってきました。
 この会はムンバイ市カマティプラ地区(インド最大の売春外)に幼稚園を作り、母親が売春婦の子どもたちに基礎教育と基本的な生活習慣を教えていて、現在2カ所に幼稚園に50名前後の園児を預かり現地のNGO AAWCと連携して13年前から幼稚園への支援と運営を行っています。
 そして2年前からは「子どもの健全育成」をもっと積極的に推進するため、新たな事業に着手。それがモリンガの木の食材栽培による社会事業で、デカン高原パトダ地区ガンダルバディ村に6ヘクタールの農地を借り3000本のモリンガの種をうえ、今では2〜4メートルにも成長、モリンガの説明は後に回し、そういうというわけで大都市ムンバイと、ムンバイから400キロ離れた農村と、初インドで都会と農村両方を体験することができました!
 理事長の大久保美喜子さんは天草の方。天草、もちろん5年前に天草に移住した笠井洋子さんのご縁です。何度も公演に呼んでもらっている内に大久保さんと知り合い、一度もインドへ行った事がない私はこのツアーに会員となって参加した次第。「インド訪問記」始まりです。パパンパン

2月25日。
間もなく2年目の3.11だが、この期を逃したらいつ行けるかわからない。と、あれもこれもおいといてとにかくインドへ向かう。成田空港近くのホテルに前泊。理事の長野稔さんと合流。あらかじめメールでインドのあれこれを教えていただいていたので、初対面とは思えず、打ち合わせがてら早め夕食をとって就寝。
2月26日
10時10分成田発2時間後に福岡空港で給油、10時50分に福岡出て、10時半、現地時間19時15着。着陸時、見降ろす景色は巨大なスラム街、ここがあの映画「スラムダンクミリオネア」の舞台かとおもわず息をのむ。空港でホテルからの迎えの車を待つが、40分経っても来ないので、タクシーでホテルへ。数人が出て来て荷物を運び、車の上の荷物置きにトランクを担ぎ上げる。チップを渡す長野さん。そうか…。
 早速車の中で蚊の歓迎をうけ、かゆいのなんの。そこら中で車とバイクがクラクションを鳴らしながら割り込み運転、ボコボコ車と高級車が押し合いへし合いと言った風情。そこを器用に横断する人たち。犬を見かけたがガリガリに痩せこけていた。あとでそういう種類の犬だと気がついたが(笑)
 道路は一応舗装はしてあるようだが埃っぽい。道路の両側は物売りや、しゃがんで話をしていたり。バイクの二人乗り、3人のりも。後ろにサリー民族衣装をきて長いスカーフをたなびかせて乗っている女性を結構見かけた。建設中の道路や建物が目に付く。そのそばでは地震がきたらすぐにでも崩壊しそうなあばら家がどこまでも続く。一時間半ほどでホテル到着。
時差は3時間半、9時半ごろの到着でも日本時間だと1時近く、急いで寝るも、翌朝4時出発で、起きれるか心配でよく眠れず…

2月27日
まんじりともせず、1時かんおきに目を覚まし午前4時に大久保さん、岡部美千代さん、山崎みかさんと合流しホテルを出てムンバイ空港へ。ヨガの先生で昨年10ヶ月ほどヨガの大学に留学していたという、みかさんが注文してくれほうれん草のパイとチャイの朝食。もちろん、添加物一切無し。世界一の添加物360種類が許可されている日本では空港でも安心できないがここは全く心配なし。レジの前の女の子3歳ぐらい、着飾っていてマニキュアまでしてかわいらしい。じっと私たちのほうをみつめていた。顔色がちがうので珍しいのでしょうか。
空路アウランガバードヘ。ほぼ満席だった。
空港で、バラテさんたちの出迎え。バラテさんは4年間熊本の崇城大学に留学していて昨年インドへ戻られた方で、留学前に当時18歳だったジョティさんと結婚。お二人の間には可愛い盛りの一才半の男の子がいる。留学中に長野さんと知り合い、ご夫妻がモリンガ栽培の農地の手配をしてくれたということです。
 途中チャイ(お茶)をしながら、ジャムケットのキナラホテルへ向かう。舗装されてないでこぼこ道、牛が横断しているとクラクションを鳴らし、どいてからまた運転。車中の風景に写真をとりまくり。
 「最初は皆そうなのよ。でも牛さんはこれからどこでも撮れるのよ」と窓際の岡部美千代さん。美千代さんはどんなに揺れても上手にメイクを続けるいる。なぜインドにきてまでそんなに時間をかけて丁寧に?と思ったら、大手化粧品の美容部員さんとのこと。プロのなせる技です。もともと若くてきれいな美千代さん、さらに美しく。どこへいってもインドの皆さんの注目を浴び、カメラにおさまって親善大使の役も果たしたのでは?
たしかにどこへ行っても、牛、羊、犬、猪豚、猫、犬たちが人間と同じように付き添いなしに歩いているのが、当たり前の景色だと気がつき、まだ牛や馬が荷車を引いていたかすかな古里の情景を思い出し、瞬間子どもの頃にワープ。さけびたいような開放感が押し寄せてきた。昼食はホテルでチキンカレー、とっても辛くて美味しかった。
結局5時間かかって到着したガンダルバディ村、途中、自宅の庭で幼稚園を開いているお宅によってチャイしたりして早速モリンガ農園へ。


人間に必要な栄養素のほとんどを含む90種類の栄養素、300種もの薬効効果があり、中国の漢方薬の起源とも言われているモリンガ。葉、茎、根、花、実、種のすべて利用可能。植物全体でモリンガほど栄養素を含有している植物は他にないとのこと。長野さんからいただいた資料に書いてある。
ビタミンAは人参の4倍、ビタミンBは豚肉の4倍、ビタミンCはオレンジの7倍、ビタミンEはりんごの70倍、カルシウムは牛乳の20倍と、ざっと見ただけでもこれだけある。すごい、びっくり、驚きだ。
 目標の3000本のうち2年前にみんなで2800本植えた。モリンガ一本に平均で300本。500のサヤ(スティック)ができるものもある。このサヤをボイルして、カレーに入れ、削ぐようにして中の種を食べる。サヤは硬いので食べない。花もいい匂い、葉っぱもビタミンなど多くパウダーにしてオーガニック製品を、と考えているとのことだ。半年ぐらいで1mぐらい成長するとのこと。肥料は牛糞。サヤをとった後、木をノコギリで切って、切り口に牛糞を擦り込むと2、3日で2センチぐらいの芽が出る。

地中深く井戸を掘り灌漑作業を手伝う。モリンガの種、を食べてみる。滋養たっぷりと見え、3粒食べたら口の中がもわっとして、水を飲むととても甘く「このミネラルウォーター、甘味入り?」と聞いてしまった。もちろん水は甘くない。ヨガのみか先生強すぎと言って座り込むみそのまま瞑想に。大きな夕日が大地の向こうに隠れようとしている。静かに静かにゆっくりと時が過ぎていった。キナラホテルで夕食、屋外テーブルでビールを頼もうとしたら、きょうは外ではアルコールは飲めない日だそうで、郷に入りてはなんとやら、休肝日となった次第でした。
Posted by k-kaori at 13:01:00 | from category: Main | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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