November 11, 2009

裏もみせ表もみせて散る紅葉

きょう予定していた倉敷の中学校公演はインフルの影響でキャンセル、たまたま紅葉が見事な時期に京都に来たのだからと今日は京都見物することに。修学旅行の生徒たちでにぎわう清水寺の舞台から朱にそまった山や町を見下ろす、いい眺めでした。
 余韻を味わいつつ胎内めぐり。真っ暗な中をほのかに見える梵字をめざしておおきな数珠玉のロープを頼りに進んで行く。神秘的でおごそかな気持ちで歩き出す。ところが。
 私の後から、栃木あたりからきたおばちゃんのグループ。「おっかね、」「なにもみえね〜」「どっちさいぐだ」しまいには私の足にさわり、「今、なにかにさわったぞ」って。
こういうところは自分と対話しながら静かにすすむものでしょうが!
なにも悟れず、私の胎内めぐりは終わりました。
雨もあがって、しっとりとした紅葉の中の三千院。中学生も栃木のおばちゃんもいない。紅葉の下に立つ人たちはみな自然の朱の照明をあびて心無しか、満たされた顔をしている。おそらく後少しで紅葉たちの色はあせ、地面に落ちて養分となる。いい時期の京都に出会えて、キャンセルも悪くはない?「裏もみせ表もみせて散る紅葉」