February 22, 2016

南相馬へ

22(月)
國分さんの案内で憲法学者、鈴木安蔵の生家に。古びているが 保存して欲しいとねがいつつ夜間は宿泊を禁じられている小高区の町中を走ると、乾物屋が開店していてびっくり。國分さんに聞くと「戻った人が掃除道具などを買うことができるよう」店主が頑張っているそうです。解体を待つ家々が並び、人っ子一人いない町中でもう一つ驚いたのが復興住宅の建設現場、果たしてここに住み人がいるのだろうか‥。國分さんの友人のお宅へ。ここは桜やツツジが見事な家で庭には長椅子もあり時期になると大勢の方が楽しみに来る家だったそうだ。だが、今、家の前に広がるのは福島県一の広大な10ヘクタールものプレコンバック置き場。
ドローンでなければ全景はみえないと写真撮影を諦めたくなるほど。この家の前にもプレコンバックが8個置いてあり、期日がきても取りに来てくれないとご主人。放射性物質が日常的に近くにあるこの現実とまったくみえてこない未来‥この福島の現状にふたをしてオリンピックのために来年3月までに帰還困難区域を除く全区域を避難解除しようとする国。まずは人間の尊厳の復興がなければ、と強く憤りを感じる今回の公演となりましたが、交流会の最後に元気が出る発声法を皆さんに楽しんでいただき、また来てね〜と喜んでいただけたのはうれしい限り。こんな状況だからこそ、当会としても福島と繋がり続けることと、福島の現状を歌や言葉やいろんな方法で伝え続けることの大切さを再認識する旅となりました。
そして夜は友人鈴木實さんの還暦祝い。「いや〜懐かしい皆さんと再会できて楽しい一夜となりました。

21(日)NPOふくしま支援人と文化ネットワークの福島のコミュニティー再生事業として、今回は南相馬へ行ってきました。
実行委員は「相双の会」の國分富夫さんをはじめとして地元の有志の皆さん。ジャスティスのお二人も歌で参加していただき、南相馬の皆さんに埼玉の応援団を紹介させていただきこともできました。
さて、 晴天の21日、ひばり生涯学習センターのロビーは「相馬野馬追い」の陣羽織などが展示されていて、相馬藩の歴史を感じながらホールへ。実行委員の皆さんと準備を開始。約100人ぐらいの皆さんが参加し、午後1時藩から歌や講談を楽しんでいただき終了後は客席の皆さんの席へ移動し、交流会を持ちました。
2月7日には丸川環境大臣が 「1mSv化学的根拠がない」と発言(後日撤回)。そして折しも前日の20日、国が4月に南相馬小高区の避難指示を解除しようとする説明会が開催されたばかり。皆さん、やはり口が重くため息をつく方も。「小高区は海側は線量が低くなったものの山側はいまだ高線量でとても住めないのでは。個別に対応してもらわねば」という私の発言に大きく頷いてくれました。中には「神田さんはこういう講談をやっていて食べていけるのですか?」という質問も。「テレビに出なくてもキップで食べていくのが芸人の誇りです」とお答えしました 私の身を案じてくれる、ありがたいことです。(笑)


19(金)ユーロスペースで開催中の「第5回死刑映画週間」19日の最後は19時から浅丘ルリ子主演の「愛と死のかたみ」。死刑確定者と文通を始めた女性の純愛物語、終了後のゲストトークに呼んでもらう。まずは浅丘ルリ子のあまりのチャーミングさ、美しさにびっくり。死刑囚役は長門裕之。豪華な俳優陣だ。戦後すぐより死刑囚の待遇はかなり悪くなっていることに驚いた。大阪拘置所で外が見えない部屋に移された林真須美さんの話をさせてもらう。また東京拘置所が建設される際、地元住民から「見下ろされる」のはいやだということで、太陽の光や景色が一切みえない設計にされたという話をする。罪を犯したからとはいえ、また、冤罪の人も多いだろうし日光を浴びる権利をうばうなど、人権侵害も甚だしいというものです!

18(木)6代目宝井馬琴先生の追悼講談会。大変お世話になった馬琴先生、お焼香できず心残りでしたが、皆さんと先生を偲ばせていただきたく初日に日本橋亭楽屋に顔を出す。すごい大入りで舞台や太鼓部屋にもお客様が。それでも入りきれずにお帰りいただい方もいたという。さすが、馬琴先生。最後にだれもいない高座の釈台にカセットが置かれ、先生の修羅場調子が聞こえた時には感無量。馬琴先生、ご指導ありがとうございました。心よりご冥福をお祈りします。


February 15, 2016

島根から北九州へ、そして高校生と

11(木)震災の年に「はだしのゲン」で呼んでくれた北九州こども劇場、今回は「チェルノブイリの祈り」で呼んでくれた。会場は前と同じ、目に前が小倉城の北九州芸術劇場中ホール。なんと高校生たちがこの作品に取り組みたいと選んでくれたと聞き、感激。500人もの会員の皆さんの前で語り終えた後のサイン会で、感動的な出来事が。お父様の仕事の関係で、原発賛成だった小学6年生の男の子、この講談を聞いて「お母さん、ぼく原発はいけないと思った」と。「私がどれほどいってもだめだったのに」というお母さんと握手を求めてくれた男の子の輝いた顔、忘れられないです。
そしてこの企画の中心となった高校生たちと会談。なんとみなさん17歳!!お若いみなさんの率直な意見、「怖かったけれど映画を観ているみたいだった」「チェルノブイリ事故があったのになぜフクシマが起こった?」「チェルノブイリもフクシマも同じく思えた」大人たちは猛省しなけらばいけない。そして「学校で戦争を教えるように原発事故も教えて欲しい」、全くその通りです!!

10(水)益田市人権センターで開催された島根県人権教育研修大会の講演は午前中で、午後からは分会。終了後なんと本は完売し、またぜひ島根へと皆さんと握手を交わして北九州へ向かう。二日間、観光や美味しい山陰のお魚をいただき充実した旅でした。島根の皆さま、ありがとうございました。

9(火)うれしいことに世界遺産石見銀山観光をさせてもらい、その後は明日の人権教育研究大会の交流会に参加。石見銀山のガイドは昨夜講談を聞いてくれた伊藤さん。地元の講談師と言われるぐらい地域史にお詳しくまたお話も流石。「龍源寺間歩」、坑道にはいるとその狭さに先月訪ねた糸数アブチラガマを思いだす。横穴、ここに腹ばいになって採掘していたのかと想像すると戦国時代、江戸時代がぐっと身近に感じられて感無量。寒かったが時間の経つのが早く感じるほどだった。交流会は多田温泉の宴会場。こちらも昨夜聞いてくれた三上さんが司会で、なんと講釈師の振りで登場してくれ、大いに盛り上げてくれました。


February 08, 2016

名古屋から島根へ


2月8(月)朝はやく島根県へ移動。夕方からの大田市民会館での「はだしのゲン」公演は立ち見が出るほどの大入りでした!若い人も多く、やはり「戦争」に対する不安感が高まっているのかな?と。
思えば年明けから芸能スキャンダルのオンパレード。肝心の国民の生命を左右する高浜原発再稼働や、安倍首相の改憲発言、甘利前大臣の「政治とカネ」の問題など清原騒動の影に隠されたかのよう。芸能人と政治家ではスキャンダルの質が違うはずですがね‥。
懇親会では日本海の美味しい魚料理に舌鼓。私の向かいには主催者代表の県議和田章一郎さん。そしてお隣は、鳥取県出身で元我孫子市長、消費者庁長官を務められた福島浩彦さん。福島さん、和田さんの熱意に参院選の予定候補を決意されたばかりとか。参院選で合区となる鳥取県と島根県、実績も政治家としての資質も人となりも、誰もが太鼓判を押す福島さんにはぜひぜひ当選していただきたいと固く握手。福島さん、頑張って下さい。


2月6(土)7(日)の二日間は名古屋のうりんこ劇団講談ワークショップ。1日5時間も猛レッスンで「真田幸村大阪入城」を徹底指導、皆さん元気についてきてくれました。8年目になるワークショップ、名古屋のお寺やお店で講談の会を開催するまでになり、苦労の甲斐があるというものです(笑)


February 01, 2016

一門会、九条の会さいたま、「チェルノブイリの祈り」そして瑞穂さん集会

31日
昨日の大河原まさこさんに続き、今日はさいたま市文化センターで福島みずほさんの応援です。現政権に対する危機感からかこちらは予想以上100人以上も。3月の「チェルノブイリの祈り」チケットが8枚も売れた。「明日の政治は変えられる!」平和、人権、庶民の立場で働いてくれる人達を国政へ送りたいと切に願って2月を迎える。甘利前大臣が「いい人とばかり付き合っていたら選挙に落ちる」と言っていたがそうでないところを見せようではありませんか。

30日
今日は下北沢の北沢タウンホールで「チェルノブイリの祈り」。甘利前大臣の辞任騒ぎのかげで高浜3号機再稼働しかもプルサーマル!民意を無視して次々と再稼働、そして戦争加担準備・・。日本への警告のようなアレクシーエービッチさんのノーベル賞文学書受賞。久しぶりだが心を込めて語らせてもらった。岩波書店の「チェルノブイリの祈り」は30冊完売。
この作品を聞いてもらい、読んでもらい、思い切り想像力を働かせていただきたい。

29日、冷雨の中、武蔵浦和のサウスピア9階ホールで「九条の会・さいたま」主催の講演会「戦後70年命の尊さを語り継ぐ」。
埼玉の住民となって3年目、いいところへ越してきたと思う。埼玉はとても元気だ、昨日は浜矩子さんの講演で500人が参加した。きょうは数こそ100人に満たないけど、熱心に取り組んでくれた9条の会と参加の皆さんにお礼を申し上げたい。体調が悪い中井戸川さんも来てくれた、ありがとうございました!

27(木)講談協会主催の神田一門会、70人以上の入りで驚きました。私は「南部坂雪の別れ」何と旧暦の12月14日は大雪の1月23日だった!元禄時代がぐっと身近に感じられる。マクラで辺野古応援ツアーの報告を。反応は良かったです。