July 19, 2014

絹芭蕉、そして丸木美術館へ

14(月)
11日いわきから戻る前、着物の師匠、植田町の竹谷さんに電話した。出版会には出られないという。そして、なんと、絹芭蕉の訪問着を私にプレゼントしたいと。またしてもむくむくと欲が出て来て、早速見せていただいた。なんと、黒で絞りの模様、はっきり言って私どもには手が出る代物ではないんでござんす。気持ちばかりお礼をさせていただき、大事に持ち帰り、きょう縫製所に持って行きました。28日には仕上がるという。さあ、私に着こなせるかどうか、今からどきどきです。

17(木)川内原発再稼働に規制委員会が「適合」を出した。規制委員会は住民の避難や被害については関知しないとのこと。ふざけた仕組み。避難経路がどうのこうのなんて行ってる場合ではないのだ、避難とは元に戻ることが前提。福島を見てみて、戻れないんだよ〜〜。原発再稼働を申請している自治体、目を醒しなさい。福島の現実をみなさい。まったくもう!
講談サロン始まる前の出版記念会の打ち合わせ。出席者はお陰さまで100名を超えホッと一息。井戸川さん、福島からは長谷川健一さん、佐藤栄佐久さん、そして武藤類子さんも来てくれることに。参加できない皆さんのはがきもぐっとくるものばかり。ほんとに嬉しいです…。

19(土)きょうから「はだしのゲン」の原画展が丸木美術館ではじまりました。初日のイベントとして「アウシュビッツの図」の前で講演と「はだしのゲン」を一席。早めに丸木美術館に到着。早速「はだしのゲン」の原画を観て講談のシーンを思い浮かべました。あれから69年の今、パレスチナでは沢山の子どもたちが命を落とし、ウクライナでは民間機が撃墜…。これが戦争。灯りを消しても天窓からの自然光が入り、おぼろげにお客様の顔がみえる。なんとも神秘的な雰囲気。理不尽な目にあって殺されたアウシュビッツの、ヒロシマ、ナガサキの、ミナマタの、南京の…人々の思いを執念で描かれた丸木ご夫妻の絵画の前で講談を語るという勿体ないぐらいすばらしい体験をさせてもらいました。香織倶楽部の面々が7人も、多分、お客が少なかろうと応援に駆けつけてくれました(笑)

ところが100人以上もきてくれて…。帰りに香織倶楽部の皆さんと駅前のお店ででいただいた焼きトン、さすがに本場、美味しかったです。

July 12, 2014

「あいときぼうのまち」からフラ、いわき、そして館山

7日
新宿テアトルの「あいときぼうのまち」を観て、終了後トークイベントに出演。脚本の井上淳一さんとわずか20分のトーク、あっという間だった。東京電力の名前を出しているから、撮影には協力的だったいわき市もいざ興行となると…。宣伝が十分でないため来週にでも打ち切りになりそうと聞き、こんなに完成度の高い映画なのにとびっくり。戦時中、石川町のウラン採掘の様子、ウランを取り出す機械が空襲で焼かれ、採掘しても無駄だと分かっていても子ども達に採掘を強いられる。その時の中学生が大人になって双葉町の農家に婿入り。原発誘致に反対し、孤立し、ついに土地を手放して、自殺。その娘愛子が成長し…。戦争、原発、3世代がリンクする物語は映像でしか表現できない。もっと観て欲しいな〜〜。

9(水)常磐音楽舞踊学院創立50周年の記念ステージに招待してもらった。東京国際フォーラム大ホール、なんと5000人も入る。ほぼ満席。ハワイからのゲストの叔父さん達のフラも楽しく、なんといっても終盤のタヒチアンダンスは鳥肌が立つぐらい、見事なステージでした。カレイナニ早川さんのあでやかな笑顔が忘れられません。

10(木)いわき草木台の「向志満」15周年。一年ぶりに一日女将を仰せつかる。両親、兄弟も来てくれ、他の席の親戚達も集まり、にわか親戚の集まりのようになった。両親の嬉しそうな顔を見て、みなで決めた。ちかいうちに父の米寿の祝いの会をやりましょうと。ヘルスウェイ健康壱番館さん、15周年おめでとう御座います。

12(土)千葉県館山、今年で34年目を迎える「安房平和フェスティバル」で講演。午前中は朗読や紙芝居、そして昼食はすいとんで戦中に思いを馳せる…。こうして市民達が各地で取り組みをしているのに政府は集団的自衛権の行使、武器輸出の道を開いてしまったのだから全くあきれ果てる。それにしても、道中いただいたイワシのつみれ汁、美味しかったな〜。館山は海水浴、温泉…いわきと一緒だ…。


July 07, 2014

3日環境省前〜6日「福島の祈り」松本公演

3日「原発いらない福島の女たち」が環境省前で「除染目標値を挙げるな環境省抗議、要請行動」のため、朝早くバスにのってやって来た。年間1ミリシーベルトを20ミリに引き上げるということは1万人に一人犠牲になる、から500人に一人犠牲になることを引き受けるということだ。冗談じゃない。午後2時からの路上集会に参加、石川逸子さんが自作の詩を読む。置き去りにさてさまよう福島の動物達の詩。心を打つ。鎌田さんも参上。2時46分にダイ•イン。終了後は文化フォーラムでの出版記念会打ち合わせに。サロンやNPOの皆さんが協力してくれる、後30人増えないと赤字?がんばりま〜す。


6日、松本市内で「福島の祈り」公演と対談。2年前には「チェルノブイリの祈り」で呼んでもらっている。その時公演終了後の挨拶で「繋がろう信州311」の森永敦子さんが「私たちにはこのお話は辛すぎる」と絶句したことを思い出す。その森永さんも来てくれた。2部の対談相手はNPO法人「松本子ども留学基金」の理事長植木宏さん、福島から8人の中高生たちを預かっている。毎日が修学旅行みたいににぎやかだとか(笑)43歳、好青年だ。2011年5月に郡山から松本に移住し、農業を始めた。「避難」とか「移住」という言葉に福島の人たちは過敏になっている。だから、学問に力をいれる「学都松本」に、芸術や学問を学ぶという目的で福島から子ども達を呼びたい。また、まもなく借り上げ住宅の期限切れで住処に困る人たちを松本に呼び、松本に福島村をつくりたいと、決意を語る。にこやかな表情で明るく「怒り」を私たちに伝える、大いに協力しましょう。松本の皆様、また、お目にかかりましょう〜。

July 02, 2014

これ以上ゲンを泣かすな!

7月1日
集団的自衛権の解釈改憲を、国会で議論もせずたった16人に閣議で決めてしまうという歴史的愚挙が決まった日。午後3時半に官邸前の抗議に加わる。官邸前はもうすごい人で、地下鉄出口は警官達によって決められ誘導される。すごい警備だ。夕方になるにつれ仕事帰りの若い人たちであふれる、赤ちゃん連れのファミリーも多い。
「若者殺すな」「閣議決定中止」「平和を守れ」「立憲主義を取り戻せ」シュプレヒコールを繰り返す。郡司さんと合流。織福さんのプラカードの文言を見て笑いながら通り過ぎる人も多い。「安倍さん、病院へもどろうね、安定剤まだあるよ」(笑)
私のは「あべこべ政権下がりおれ」と「これ以上ゲンを泣かすな」原爆、戦争がどれほど悲惨か、世界中に発信して来た「はだしのゲン」を、中沢啓治さんの想いを、去年は閲覧制限でいじめ、こんどは戦争出来る国にかえようなんて。中沢さん、きっと草葉の陰で泣いてます。
安倍さんが「集団的自衛権は日本人の命を守るため」という度に、じゃ、他の国の人は殺していいのか!と叫んでしまう。「はだしのゲン」の「鬼畜米英っていうがあいつらにも親があれば子どももいる」と言った父、大吉の言葉を思い出す。
「福島の放射能をコントロールした」という世界一の嘘つきが何言ったって誰も信じません。軍産複合体の利益のためせ世界中に戦争をしかけるアメリカ、侵略する国の一般人をロボット兵器で殺しまくる大国のお先棒を担ぎ、これから日本は世界中から恨みを買う国になる。九条を守るのが一番の「日本人の命を守る」こと。戦後70年誰も殺さず誰にも殺されずやってこれたのは平和憲法のお陰。これが破られてしまう。だから赤ん坊や幼児を連れまでが大勢の皆さんが抗議にきたのです。
平和憲法の理念を拡散し、アメリカを諭して導くのが原爆を落とされたの日本の役目でのはず。
東京新聞の「本音のコラム」が面白い。斎藤美奈子さんの記事を紹介。「政府与党は憲法9条の解釈を変えたのではない。九条を「廃棄処分」にしたのである。それでどうなる?1、国内の都市がテロの標的となる。2、テロ対策に莫大な予算と人員が割かれる。3、必然的に福祉予算は削減される。4、海外、特に中東での企業活動や非営利活動がしにくくなる。5、対中、対韓関係はさらに悪化し、東アジアの緊張が高まる。6、自衛隊に戦死者が出て士気が下がる。7、応募者が激減し徴兵制が現実味を帯びる。9、国民の合意なく決定した以上、国民主権はないも同然。10、学校で教える憲法の三原則もうそになる。半世紀以上かけて築いた「戦争をしない国」のブランドをむざむざ捨てた代償は、私たちに跳ね返ってくる。どこか遠い戦地の話じゃない」

今後2、3年かかるという関連法案。「閣議決定」を骨抜きにするため、私たちはあきれ果てても決してあきらめない。しつこくしぶとく、力声を出し続けよう。