December 31, 2016

来年もお付き合い、よろしくお願いします

28(水)講談協会締めの張り扇供養。来年も芸道精進、一門繁栄、家内安全そして世界平和をねがいお炊き上げ。終了後は港合同弁護士事務所の「望年会」へ伊織を連れて行き、安田弁護士を囲んで賑やかな一夜を過ごす。樹木希林さんもお見えになっていた。2年ぶりに松元ヒロさんのトークに笑い転げ、暗雲たちこもる来年がすこしでも良い年になることを祈りました。
 それにしても、いろいろあった一年でした。7月の障害者施設襲撃事件は辛すぎていまだ気持ちの整理がつかない。永六輔さん、むのたけじさん‥、心の支えが旅立ってしまった一年でもありました。小池都知事、トランプ大統領が誕生し、安部さんは相変わらず強行採決を繰り返し国民を欺いてご満悦。沖縄は民意が蹂躙され、原発は再稼動、南スーダンでは自衛隊が命の危機にさらされ始めている。格差は広がる一方。オリンピックの予算は膨れ上がり、災害被災地は二の次三の次。12月になっても糸魚川大火事、茨城の地震と震災は続く。福島では来春、フレコンバックが積まれているところに帰還させられる、子どもの甲状腺癌は暮れに来てまた増え、いまだ因果関係を認めない。その昔、中野良子さんのお酒のCMで「女房酔わせてどうするつもり?」というのがあったが「国民いじめてどうするつもり?」なのだろうか。
いじめられてなお支持する国民、悲しくもあり可笑しくもある。
 さて、13日に墜落したオスプレイが1週間も経たないうちに飛行開始し、今後は全国を轟音を立てて飛び回るとか。来年で40年目を迎える横浜米軍ジェット機墜落事故を思い出そう。あの悲劇を二度と繰り返してはならない。天国の土志田和枝さんをこれ以上悲しませてはいけない。
来年4月16日中野芸能小劇場にて「哀しみの母子像」語ります。
来年も戦争、原発、もちろん古典もがんばります。
弟子の織音、また今年前座デビューした伊織、アマチュア講談師、香織倶楽部の面々ともどもよろしくお付き合いください。一年間、ありがとうございました。

27(火)田村せつこさんと根津の風香で忘年会。なんとお隣に着物の似合う女性が。着物談義ですっかり盛り上がり、また、私のお隣は利き酒師の女性。女性だけでカウンターを独占し、愉快な一夜となりました。



December 18, 2016

レイバーネットTV、上田市「男女共同参画フォーラム」

12月11(日)
あの日から5年と9ヶ月、財政難と戦いながら数え切れないぐらい福島に足を運んでいる「民の声新聞」発行人鈴木博喜氏の報告会をNPO「ふくしま支援人と文化ネット」主催で開催。目前に迫る住宅支援打切り、帰還‥人々の戸惑い、懊悩。福島に通い続けている彼ならではの胸に迫る、それでいて優しさに満ちたお話でした。

13(火)オスプレイが墜落した。報道では不時着とか。機体がばらばらの不時着なんて聞いたことがない。3号機の水素爆発を爆発的事象と言いくるめるのと同じまやかしの言葉。いい加減にしてほしい(怒)
14(水)
レイバーネットTV午後8時から「2016わたしの一冊〜本の発見」にゲスト出演。C・アレクシエービッチさんの「戦争は女の顔をしていない」について語らせてもらう。ここ2、3日集中して読み、他のことが考えられないぐらいの修羅場を体験した女性たちの発言の数々。10代で国のために前線で戦った女の子たち、生理用品さえ支給されない戦場での戦い、行進の後は月経の血がそこここに。負傷した兵士たちを命がけで救助する女の子たち、切断した手足をはいった桶を見て気絶した兵士もいた‥。戦場でのむせかえるような汗と血の匂いがただよってきた。戦争は女性にはまったく向いていない、もちろん男性にも向いていない、押し進めるのは決して血を流さず、戦争で富をえる立場の人々。 冒頭の「戦争のことを聞いただけで、それを考えただけでむかつくような、そんな本が書けたら、戦争のことを考えただけでぞっとするような、そんな本を」C・アレクシエービッチさんの試みは成功した、安保法案を推し進める政治家にこそ読んでほしい、必読書だ。でも読まないだろうね〜(苦笑)


17(土)
上田市、男女共同参画フォーラム「災害とこれからの地域コミュニテイ」で「福島の祈り」を一席。講談の後は元千葉県知事の堂本暁子さんと元長野県副知事加藤さゆりさんの問題提起、そして3人のパネルディスカッション。
開催にあたって上田平塚らいてうの会代表の杉山洋子さんの挨拶は歌からはじまり印象的。大河ドラマ真田丸で観光客が増えた上田市は、女性のネットワークが頼もしいと感じた一日でした。




December 08, 2016

はだしのゲン、安寿と厨子王物語、今年最後の香織倶楽部

11月29(火)
大田区立消費者生活センターで「沖縄、福島の今」に呼んでもらう。
来日中のC・アレクシエービッチさん、25日には東大で、28日には外語大で講演し、新聞のコピーを持っていき、まずはその話から入った。「原発は形をかえた戦争」「国は人命に全責任を負うことはしない」「日本社会には抵抗という文化がない」と彼女ならではの言葉を発してくれた、ハッとする、でも本当の日本の姿だ。百姓一揆など抵抗という文化はあった、それを育てる文化が近代日本にはないのだ。だから彼女の目には見えなかったのだと思う。
12月3(土)
今年の3月にも呼んでいただいた東京法律事務所9条の会に「はだしのゲン」でまた声をかけてくれた。あの時は予定候補だった山添拓さんが参院選で見事な結果、ほんとに良かった!今日は忙しい中駆けつけ国会報告を。講談の後の若手弁護士の漫談も痛快でした。今国会だけでも強行採決が三回、笑ったり怒ったりの楽しい一日でした。


12月4(日)
「いわき発安寿と厨子王物語平成版」。母子が悪漢に追われ磐城から母の実家のある福島市渡利へ。そこにも悪漢が迫って越後へと。まるで放射能から逃げる親子に二重写し‥。1千年前には想像もつかなかった惨禍がある、文明の発達とは?古典を通して現代を問う作品となった。今回は全部暗記して語ろうと少し前から早朝稽古、その甲斐もあり、心底から演じることができて手応え十分。
終了後、カーテンコールのハプニングで誕生祝いの花束贈呈も。遠路いわきからも数名来てくれました。弟子、伊織の「母里大平」も受けて思い出に残る?歳の誕生日となりました。



12月8(木)打ち上げで風邪引きのほとの前に座ったのが災いして?6、7日と風邪で寝込んでしまった。熱に浮かされながら思い出すのは幼いころ、父おでこを合わせて熱を測ってくれたことやバナナを枕元に置いてくれたこと、母が葛湯を作って飲ませてくれたこと等々‥。親の愛情に包まれて育ったのだな〜としみじみ思うのはやはり歳をとったからでしょうか(笑)風邪を押さえ込み、8日、今年最後の講談教室「香織俱楽部」へ。皆で元気に声を出し、終了後は教室にておでんをいただきながらの忘年会。皆さん、上達して他から声がかかるほどになった、来年も楽しみです。