April 13, 2012

いわき市議佐藤和良さんと

花曇りの奥山茶屋でよもぎ団子と昆布茶で一服。久しぶりに織音と一緒に出演した浅草木馬亭講談会の帰り、トリの貞心先生にゴチになりました。

 その足でシビックセンターのスカイホールへ。いわき市議佐藤和良さんと新潟の矢部忠夫さんの「東電原発犯罪」出版記念講演会へ。一年前の4月3日、総評会館で現地報告し、今回はそれから一年の報告となった。
感性豊かな佐藤さんの話はいつも分かりやすい。(一言で言って故郷喪失、特に双葉8町村は地域、コミュニティー、生業、人間関係が壊滅状態。すでに県民15万人以上がちりじりとなり、避難する人は後をたたない。汚染地域にとどまることの困難さをひしひしと感じている。進学校磐城高校の受験者数が減り、入りやすくなった。昨日話した商店主は「復興といっても人材がいなくなる、後3年で見極める」といった。また、いわきには立地町村から3万人近い避難者がいて、田んぼを潰して仮設住宅を造っている。
「仮の町」構想は変だ。帰還が前提だから。新たな区割りをしているのは推進してきた町長や国、東電。仮中間貯蔵施設の話も持ち上がっているし、また、4号機がいつ崩落するか…人々はもはや帰るつもりはなく、買い上げてほしいと願っている。
実害、風評のみならず結婚差別が始まっていて、彼の知るところでは4件破談になった。しいたけ、たけのこなど一次産業が壊滅。
いわき市内に市民測定室、ホールボディカウンターを立ち上げ調べている、体内被曝量が累積している現実がある。一年以上汚染水が海洋へ流出し続けているから太平洋全体を汚染している。そして、マスコミ、国は「深刻さを忘れさせよう」としている。国民も「深刻さを忘れたがっている」そして県民も。しかし、想像力を働かせば今後どうなるか分かるはずだ)
佐藤さんの話に、「放射能なんで大したことない」といった先日の父と言葉を思い出した。
折しもきょう、北朝鮮ミサイル騒ぎの陰で、政府は大井原発再稼働を決定。まったく、絶望が口をあけて待っているような現実だが、佐藤さんは一歩ずつ進んでいく。
今後は、市民測定室を充実させ、被爆者援護法の制定させ、「フクシマ原発告訴団」を結成し国を告訴する予定。お〜し、どこまでもついていくべ、応援すっぺ!