June 09, 2011

墨田川流れる水は…

近所の河原を散歩する。
まぶしく輝く木々や草花、きらめきながらしずかに波打つ隅田川、鴨がよちよち土手を歩いている。ジョギングする女性、なにもかも昨年と同じのどかな風景だ。
しかし、漂う風は確実に東京にも放射能を運んで来ている。
原発事故から3ヶ月近くなって、頃はよしと言う訳か、信じられない犯罪的行為が次第に明らかになってきた。原口さんから、8年前、小泉首相の時代、東電原発の安全装置を当時社長だった勝俣さんがすべて外していたという事実。水素爆発した後の放出量を3桁小さく発表していた事実がもたらされた。
つい2、3日前には1号炉から3号炉まで、メルトダウンを通り越したメルトスルーと訂正発表。
そして昨日は津波の高さを4、5割増高く発表していたと。どんどん出てくるほっけの太鼓だ。人々が知ったときはたっぷり被曝した後。ヨウ素すら飲ませてもらえなかった福島の子ども達。
かとおもえば福島県知事からの要請で年間被爆量が20mになったと。もう、ブラックユーモア通り越して、唖然とするしかない。「はだしのゲン」を語っているからなおぞっとするが大本営発表の戦時中と同じだ。
そしてついに東京の下水処理施設内からなんと毎時2、7マイクロもの線量が。普通の50倍もちろん管理区域なみ。飯舘村なみだ。下水に流れ込んで来た物資を取り除き水をきれいにする施設だから溜りやすい施設。東京は今迄施設内だからと発表していない、いったい普段着の作業員はどれほど被曝したか。
5月の段階で処理したハイカラ1万ベクレルの灰を放出。汚泥の8割はセメントに使用される。1キロ1ベクレルだと許可。しかし建物は1キロのセメントでできる訳はない。千トン使用したら千ベクレル。日本中が放射能まみれになってしまう。
「こんな事が起きないように原発を止めたかったのですが…。今迄と違った世界に私たちは生きるしかない」小出さんの種まきジャーナルの声で一日が始まるこのごろ。非日常が日常になってしまったこの国の不幸。