December 31, 2010

洗濯機よ、ありがとう

十数年、苦楽をともにした洗濯機が、まるで仕事納めの日をまっていたかのように動かなくなった。
結婚していた家に残されていた洗濯機だった。乾燥機の「かんたくん」はなくなっていたが。
そんなこんなで思い出がたくさん詰まった洗濯機だった。長女がきれいにみがいてくれたその洗濯機を玄関にだして、きょうリサイクルショップで新しいのを買った。来年からは「スリムでコンパクト」なこの洗濯機の我が家での新しい歴史がはじまるのだな〜。
年の瀬のせい?去って行くものに、妙に感情移入してしまう(笑)
 
 今年は「乱世を生き抜く語り口を持て」の出版で年があけ、4月に記念パーティー、大雨の中、ほんとうに沢山の友人が集まってくれ、未だに感謝の気持ちでいっぱい。ひと月に一回の一門会も10月で無事終了。
春には長女が大学卒業。この日も雨だった…。
7月には10年ぶりぐらいで「おやこ劇場」に企画を提出、企画会議で全国を歩いた。
 12月にはまさかの「やより賞」受賞。贈呈式は私の誕生日。
そして昨夜は数年振りの風邪で「発熱」(笑)この年でこんなに充実した一年が過ごせたなんて、誰にお礼を言ったら良いのだろう。
みなさん、今年は大変ありがとうございました。来年もよろしくおねがいしま〜す。


December 28, 2010

張扇供養

恒例の張扇供養、今年は一般の人の参加が多かった。サロンからは躍進著しい本間さんがきてくれた。日本講談協会からは紅さんと陽司さんが参加、数年ぶりに会話を交わすことができた。
その後はこれまた恒例の港合同法律事務所の忘年会、カレーがメイン料理の会によりによって白い着物でいき、ハラハラドキドキ。まったく汚さず帰れたのは奇跡としかいいようがない。19日の日比谷公会堂の講談、安田さんが「あんなに効果があるとは」と言っていたが、それまでどう思われていたのか(笑)
一連の検察の不祥事が世間の知るところとなり「えん罪疑惑」が当たり前になったからこそ、できた林ますみさんの講談、来年はもっと多くの人にきいてもらいたい。

December 23, 2010

講談サロン第4回発表会

昼は広小路亭昼席に出て、夕方からは「講談サロン第4回発表会」。
私も入れて13人という大人数の出方で2時間10分。しかし、みなさん、よくやりました。稽古の時よりはるか上手に堂々として。高橋さんの発案の自主稽古、これが功を奏したのでしょう。お客さんも計ったように満席。出演者もお客さんも大満足の一日でした。高橋さんに届いたメールがすべてを語っているようだ。
「これまでは、出演者が途中絶句して、裏から助けられる場面がしばしばありました。 学芸会ではないのですから、床屋に行って親方が後ろで観ていて、見習いが頭を刈る床屋には、怖くてそんな店には客は二度と行きません。
 しかし今回は、出演者全員とても頑張っていました。入って間がない人も十分楽しませてくれました。終盤の「蝦蟇の油売り」がとても受けていましたので、トリの織丸さんがどう出るか、と思いきや、とても落ち着いた出来でした。3年間の苦労が実りましたね。」(十条亭趣楽)



December 19, 2010

日比谷公会堂で

晴天だが寒い日、時間前から沢山の人が列をなしていた。
「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」は過去20年で一番の入り、全国から1850人も集結した。思うに裁判員裁判で国民が「死刑」判決を出したこと、検察の不祥事が明るみに出て、えん罪が組織的に永年行われて来たことが明らかになったことなどが追い風になったのか。
5時すぎの出番で1時集合。控え室がなくて2時間うろうろ。表へでて声をだそうにも、人が沢山だし。スタッフが部屋を取ってあったことを思い出してくれて、やっと人心地ついて発声練習ができた。それぐらいスタッフのみなさんてんぱっていたようだ。
えん罪被害者の皆さんの血の出るような叫びは本当なら会場に来ない死刑存続派にこそ聞かせたかった。加賀さんが言った「日本はなんでも欧米のまねするのに、こと死刑に対してはまねをしない」こういうことこそまねしてほしい。
「シルエットロマンスを聞きながら」は…うまくいった。安田さんも涙が出たと。
足利事件で再審無罪が確定した菅家利和さんの言葉につきる。「私のようなえん罪被害者は死刑囚の中にもいるはずだ。死刑は絶対に廃止されなければならない」


December 14, 2010

高知はよかぜよ

昨日はいわきから戻ってすぐ、高知へ。空港では中野勇人さんがお迎え。

東京も雨だったが高知もあいにくの氷雨。約100人が集会に来てくれた。さすがに高知、打ち上げでは刺身がおいしくめずらしいクジラも登場。「はちきん」や「いごっそう」たちと盛り上がりあっという間の閉店時間。

きょうは朝からあたたかく良い天気。山崎さんと中野さんの案内で「龍馬の町記念館」へ。ただの記念館ではなくサークルなどの集会に利用できる部屋やホールがあり、「謡」をやっている高齢者グループの声が静かに聞こえて来た。生活に文化がとけ込んでいてうらやましい。


高知駅前の「土佐・龍馬であい博」ではエプロン風の龍馬の衣装をつけて記念写真。中野さん、山崎さんもすごく決まっていたけど約束で写真はのせられません(笑)

午後はもろさわようこさんの発案で10年前にできた「歴史を拓くよみがえりの家」へ。竹村美也子さんから約1時間お話をきく。
「歴史を拓く家」の意義が分かった。維持費が大変では?などとは次元が違う。もろもろの差別に苦しむ女たちが、長野、沖縄、高知の「家」で、自分の苦しみの歴史的な背景をしり、自分をみつめ、仲間たちと連帯し、本来の自分を取り戻して甦る、その象徴が「家」なのだと納得。来年の30周年にはぜひ参加してみたい。

最後に案内してもらった赤岡町の「絵金蔵」は瞬時にその時代にワープしたような衝撃を受けた。絵師金蔵、略して絵金。こんな人物がいたのだ!
「オルグで四国中走っても見とれるぐらい景色がいい」と中野さん。絵画のような田園風景に中、空港に向かった。高知はまたぜひ訊ねたい土地だ。山崎さん、中野さん、そして氷雨の中来てれたみなさん、ありがとうございました。