November 30, 2008

着物のプレゼント

 いわきから6年前に転居して今は息子さんと同居している女性から着物のプレゼント。紬や小紋、とてもものがいい。彼女は29歳のときに夫を亡くし、幼い子どもたちをかかえて嫁ぎ先のお店の経営を一手に引き受けて30年近くがんばってきた。更年期のころ仕事がとても辛くなったと感じて悩んでいたときに、子どもさんたちに「もう働かなくていいから一緒に住もう」と都内に呼び寄せられたという。女が1人でがんばっているというのは地元の女性たち、とくに「いいとこ」の奥さんたちの目につくらしく、随分とくちさかのないことを言われてきたらしい。
「今は誰の目も気にしないで暮らせて、毎日がとても楽しい」と。「いいとこ」の奥さんたちの想像力のなさにため息が出てしまう…。

 昨今、自動車会社などがここぞとばかり、大量の派遣社員を解雇し始めた。寮から追い出される人々。暮に寒空に放り出される彼らの恐怖を想像するところからしか始まらない。