May 08, 2007

浅草・花屋敷

晴天の一日、木馬亭出演。終了後、お客さんが楽屋を訪ねてきた。年配の男性で「『チェルノブイリ』の講談をやっているのはとてもうれしい。六ヶ所など原発は大変お粗末な事になっている、日本は確実に狂ってしまった。冷たいものでも飲んで」とご祝儀をいただきた。
高座でチェルノブイリや原発のことなどひとことも話さなかったのに、浪曲のお客さんから原発の話題が出て、ちょっと嬉しいような…。
帰路、木馬亭のそばの遊園地を外からながめた。時代から取り残されたようなここはジェットコースターの事故とは無関係。のどかなたたづまい。家族連れがのんびりと楽しんでいる。
安全をおろそかにし、定期点検さえ無視した儲け主義の遊園地はあのような事故を呼ぶ。原発は臨界事故をおこしてもおとがめなし。なまじ原発事故の実態を知ってしまった私は不幸なのだろうか。
浅草寺の上のまっさおな空とかすかにただようンモクセイのかおりに、瞬間生きている喜びで胸がいっぱいになった。