February 09, 2006

「白バラの祈りゾフィー・ショル、最後の日々」

白バラの祈り」を見た。観客はなぜかシニアが多かったです。良家のお嬢さん、きちんとした教育を受け、優しく素直に育った。そしてちょっと意地っ張り。そのちょっと意地っ張りが命取りになり、歴史に名を残すことになった。昨年訪ねたアウシュビッツ収容所や「ヒトラー最後の12日間」を思い出した。ヒトラーはおいつめられ混乱しているころ、ゾフィーは処刑におびえながらも「太陽は輝き続ける」と毅然と死んで行ったのだ。処刑の前のあの叫び、たった5日間で、自由な学生生活から犯罪人、そして死刑、気持ちの整理もなにもあったものじゃないよ。尋問官とのやり取りは迫力があった。「法律」「良心」。ナチ時代のドイツ人の大多数は殺人の罪でなく、その現実に目をつぶった罪を負っていると監督。白バラの存在はかれらにとって免罪符になったかもしれない。しかし、ドイツはナチの戦犯に対し時効はないと追跡した。そしてこういう抵抗した側の映画を作っている。日本は戦後間もなく戦犯を総理に選び、その孫を次期総理に選ぼうとしている。この差はなんなのでしょう?