January 24, 2006

もっこす元気な愛

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 「もっこす元気な愛」を見た。
趙博さんがテーマ曲をうたい、辛淑玉さんがナレーションをしている。脳性マヒで両腕に障害がある哲也は笑顔がとても魅力的な前向きな青年。恋人の美穂のお母さんに二人の結婚を認めてもらいたい、そのためにも仕事をがんばろう、運転免許をとろうと1年10ヶ月もかかって足だけで運転する車で免許を取る事を当局に認めさせる。前例がないとしぶる相手になんどもなんども通って…こういう苦労をわたしらはほとんど知らない。そして試験を受けるも一度目はだめ。2度目の挑戦でみごと合格。このとき取材のテレビ局の女性、合格して喜ぶてっちゃんに「もっとからだで表現して」「ピース、ピース」などという。ハッとした。あれが健常者の無神経さなのだろう…。一緒に暮らす友人のりょうちゃんはポリオでだめになった左足を「ごみ収集にだせない残飯」という。これにはまいった。障害は個性だと言うときに彼らの境遇をどれぐらい想像し理解しているか…。お母さんを説得できず泣く美穂を「だいじょうぶばい、泣かんでええやんか」となんども繰り返しなぐさめるてっちゃんの笑顔と足のやさしさ。こういうシーンを見ると、人を好きなるっていいな〜としみじみ思う。で、監督の寺田さんにメールしました。

「寺田さん、初めまして。私は音楽担当の趙さんの友人でもある、講談師です。こんなに心がほのぼのと暖かくなる映画は久しぶりです。美穂さんがてっちゃんに「たくさん慰められて」いて二人がほれ合ってお互いをかけがえなく思っているのががうらやましいぐらい。てっちゃんがりょうちゃんに「自分の身体を受け入れて」という言葉、奥が深いよね。自分が自分をまず愛さなきゃ…。てっちゃんのお父さんと、お母さんの写真を見て、両親の愛情につつまれて育ったと合点がいきました。だからこそあの明るさ、元気があるんだと。「日本橋、こちょこちょ」の運転にはハラハラ。苦労してとった免許、くれぐれも運転には気をつけてほしいです。「妻はフィリピーナ」も面白かったし、これからも期待してます!」